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【転ばぬ先の杖】杖の種類・杖の選び方

「杖を使いたいけど種類が多くてどれがいいのかわからない」

「杖を使ってほしいけどどの杖がいいのかわからない」

杖は使用する人の身体機能に合わせて多くの種類があります。そのため杖の選び方に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?

この記事では、高齢者によく使われている基本的な杖を紹介していきます。杖を選ぶ時の注意点なども紹介しますので、杖を使用したいとお考えの方や、杖を購入しようとお考えの方はぜひ参考にしてみてください。

杖の役割

杖を使うメリット

✔ 安定した歩行のサポート

✔ 足腰への負担の軽減

✔ 転倒する不安の解消

✔ 足元の障害物に気付く

安定した歩行のサポート

高齢者の多くは足腰の筋肉の低下により一人で歩くことが難しくなってきます。杖を使用することで足腰の筋肉が低下し、一人ではうまく歩けない方も、杖で体支えることで歩く時の安定性が高まります

足腰への負担の軽減

足腰の筋肉が衰えることにより、高齢者は歩くと足腰に大きな負担がかかってしまいます。負担がかかる状態で歩行を行うと、痛みが悪化したり症状が重症化する恐れがあります。

杖を使うことで足腰にかかる体重が分散され足腰にあまり負担を掛けずに歩くことができます。

転倒する不安の解消

自宅では手すりをつけるなどして、転倒に対するリスクを軽減できますが、外出となると転倒する不安が伴います。

バランスを崩しても杖で体を支えることで転倒を防ぐことができるため、転倒の不安で外出の機会が減ってしまい家に閉じこもりがちになる高齢者も、杖を使用し転倒の不安を解消することで楽しく外出する機会が増えます

足元の障害物に気付く

高齢者の方は、足元の障害物や段差に気付かず転倒や衝突などの事故につながってしまいます。

杖で地面の先をチェックしながら歩くことで、足元の障害物や段差に気付きやすくなり転倒や衝突の事故の防止につながります。

高齢になると視覚が低下する方も多く、杖で障害物を見つけられることは事故を未然に防ぐことにつながり非常に重要です。

杖の種類

伸縮杖

伸縮杖は初めて杖を使う方や、杖なしでも歩けるが安心して歩きたい方におすすめです。

長さの調節が可能で使いやすい長さに調節して使用できます。またアルミ製やカーボン製の杖が多く軽いのも特徴です。

折り畳み杖

折り畳み杖は、伸縮杖を折り畳み式にすることでコンパクトに持ち運びができる杖です。

外出時鞄に入れておくことで階段や坂道、疲れたときに杖を使うことができます。杖を持っているという安心感で外出時の不安が解消されます。

多点杖

多点杖は杖の先が1点ではなく3点または4点で地面に接することが特徴です。

地面に接する点が通常の杖よりも多く安定性が高く、体重をかけても大丈夫です。

注意点として、多点杖は杖の先が分かれているため凸凹の道や細かい段差では、杖が斜めになてしまいバランスを崩す危険があります。そのため使う場所や用途が少し限られてしまいます。

ロフストランドクラッチ

ロフストランドクラッチは杖の上部に【カフ】と呼ばれる輪っかがあり、そこに腕を通すことで握力が弱く強くグリップを握れない方でも使いやすい杖です。

【カフ】の種類もO型とU型があり、腕をしっかり固定したい方はO型をおすすめします。ただしO型は【カフ】から腕が外れにくいことがデメリットでもあります。

杖の選び方・使い方

杖の長さの選び方

杖の長さは杖を選ぶときに最も重要です。長すぎたり短すぎると、杖の役割が果たせず転倒などの事故につながってしまう危険があり、体に負担がかかり体を痛める危険性もあります。

杖の目安の長さ=身長÷2+3cm

杖を選ぶときは自身の身長に合わせて、上記の式を目安に選んでみてください。

しかし人によって腕の長さや足の長さは違うので、実際に杖を使って歩いて使いやすいものを選びましょう

杖の選び方に迷った場合は、福祉用具販売店などに相談したりデイケアやデイサービスを利用している方は介護職員やリハビリ職員に相談するのもおすすめです。

杖の基本的な使い方

杖を使って歩くときは、痛みがない方の手で杖を持ってください。

杖を使った正しい歩き方

① 杖を前に出す

② 痛み・麻痺がある方の足を出す

③ 健康な方の足を出す

①~③を繰り返す

杖を使った正しい歩き方ができていないと、体に負担がかかることもあるので、できるだけ正しい歩き方を習得して体に負担にならないように歩きましょう。

杖を使う上での注意点

杖を使用する前に杖の点検を日頃から行うようにしましょう。

杖の先についているゴムの部分は、杖を使用することですり減っていきます。滑り止めの溝の部分がすり減ってしまうと、濡れている床などで杖が滑ってしまう危険があり事故につながります

杖の長さを調節する部分がしっかりはまっていないと、体重がかかった際に杖が短くなってしまい転倒などの事故につながります

杖をレンタルするには

杖は福祉用具として介護保険サービスでのレンタルが可能です。

杖のタイプやレンタル会社によって、レンタルできる杖とできない杖がありますが、ロフストランドクラッチ・多点杖・松葉杖などは基本的にレンタル可能です。

福祉用具のレンタルには、ケアプランで歩行補助杖のレンタルについての記載が必要なので、担当のケアマネジャーがいる方はケアマネジャーに相談しましょう。

担当のケアマネジャーがいない方は、お住いの地域の地域包括支援センターに相談し介護保険のサービスが受けれるようにしましょう。

しらす

今回は杖について紹介しました。

杖を使用することで転倒する不安を減らし、外出なども楽しめるようになると思います。

外出や歩行に不安がある方はぜひ杖の使用を検討してみてください。

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